ホソバタイセイ(ウォード)の種

日本での藍染めは、アイ( Persicaria tinctoria = タデ科)の葉からインジゴ染料を作って行いますが、ヨーロッパではホソバタイセイを用いました。 この植物は南ヨーロッパ原産で、中世には盛んに栽培されました。 その利用方法はアイと似ており、葉を乾燥させた後、醗酵させて藍玉を作ります。

英名のWoad(ウォード)という名は、青い刺青という意味に由来するといわれています。 古代ブリトン人はこの植物から青い泥膏を作り、体に塗っていました。 この植物の葉には収斂性があるため、止血薬としても用いられます。 そのため、敵を恐れさせるだけでなく、戦いによる傷を癒す目的もあったといわれています。

ホソバタイセイは、葉が「大青葉(タイセイヨウ)」、根が「板藍根(バンランコン)」という生薬になります。 この植物に含まれるグルコブラシシンには抗菌・抗がん作用が認められています。 グルコブラシシンは加水分解してインドール-3-カルビノール(Indole-3-carbinol)になり、さらに胃の中の酸性の条件下では、インドール-3-カルビノールが2個重合したジインドリルメタン(3,3'-diindolylmethane)になります。 ジンドリルメタンの抗がん作用が多く報告され、米国ではサプリメントとして販売されています。

【効能】
葉茎: 醗酵させてインジカンからインジゴに変化させて青色染料(媒染剤は不要)に使用します。 薬用として高熱のマラリアなどの解熱にも使用します。
根: 中国では流行性感冒、伝染性肝炎、流行性耳下炎、急性結膜炎、腫れ物、止血、口内炎などに使用します。

和名: 細葉大青、ホソバタイセイ、ウォード
英名: Woad
学名: Isatis tinctoria

原産国: フランクフルト・ドイツ
形態: アブラナ科タイセイ属、二年草
露地栽培: 全国
草丈: 30〜70cm
種蒔き: 3〜5月、9〜10月
発芽適温: 15〜20℃
発芽率: 84%
株間: 30cm
鉢植え: 可能(6号ポットに1株)
耐暑温度: 26℃
耐寒温度: -15℃
株間: 50cm
連作障害: あり *1〜2年空ける
栽培難度: Level 1

【栽培方法】
■土壌・環境
水はけがよく、腐葉土などの腐植質の入った土(赤玉土・小粒5:腐葉土3:川砂2)が適しています。

日当たりのよい場所で育ててください。 日照不足になると花付きが悪くなります。 ただし、西日の当たらない場所を選んでください。

梅雨〜夏は高温多湿を避けるため、風通しのよい場所で管理してください。 多湿に極端に弱いので要注意です。 暑さに弱い反面、寒さには強く、0℃以上あれば越冬できます。 耐寒性の最も優れるイングリッシュ系は-15℃程度まで耐えます。

■種蒔き
春、秋蒔きが可能です。

■定植
春植えは5月、秋植えは10月中旬〜11月中旬頃が適期です。 本葉が5〜6枚になったら、株間50cmで、たっぷりと元肥を施した用土に植え付けてください。

根鉢を崩さないように、株元の土を軽く押さえて密着させて定植してください。

■肥料
肥料は植え付ける際に土に混ぜ込んでおけば、年1回、3月頃に追肥を与える程度で充分です。 肥料を全く与えないと、株の体力が充分付かず、花が咲き揃わないことがあるので気をつけてください。

■水やり
土の表面が乾いてから水をたっぷりあげてください。 

■増やし方
種から増やすのが簡単です。

■越冬
植えつけた年は大きな葉を出させて、そのまま冬越えさせます。 次の年の春に花茎を伸ばし、夏に花を咲かせます。

■収穫
収穫は4月上旬〜9月下旬が適期です。 葉が茂ってきたら、根元から葉を摘み取るように収穫してください。。

【利用】
軽く天日干しした葉をすりつぶして発酵させ、二度発酵させたものに石灰水を混ぜて染料として使います。
20粒50粒100粒300粒500粒1000粒
型番 WoadSeed
販売価格
550円(本体500円、税50円)
購入数
オーダー

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