ハス(Sacred Lotus、ホワイト)の種

ハスはお寺の池によく植えられています。 ハスは古くから神聖な存在とされ、仏教と深いかかわりをもつ植物です。 不浄である泥の中から茎を伸ばし、美しい花を咲かせるハスは、仏教が理想とするあり方とされ、極楽浄土に最も相応しい花とされています。 また、仏像は蓮華座と呼ばれるハスの花の台座に座っていますし、ハスの花を挿した水差しを持つ仏像もあります。 さらに香炉などの仏具もハスの花の形をしていますし、お供え物の砂糖菓子もハスの花の形をしたものがあります。 仏教にとってハスはとても大切な植物です。

ハスの種は種子の状態での寿命が大変長いことで知られています。 時には、2000年もの時を旅するハスの種は一度乾燥すると簡単には傷つかない堅い果皮に覆われています。 水に浸けて発芽する種子もありますが、ほとんどの種子がヤスリなどで傷をつけないと発芽しません。

【注意】
1) 種から育てる場合はレンコンから育てる場合と違い、親の蓮とは異なる花が咲くことがあります。 ハスは元々遺伝的に他の種子のように育種に依る固定されたものではなく、遺伝子が複雑にからみあってります。 親と完全に同じ花が咲くという事はまずあり得ません。 品種によってはそれに近いものが咲く事は有るかと思いますが、やはり少し違うかと思います。 どのような花を咲かせるか判らないという楽しみもあります。 同じ花を咲かせたい場合は蓮根をご購入下さい。

2) ハスは「多年草」であり「宿根草」です。 そして自然界に於いて突然変異によって生まれた園芸品種です。 「メンデルの法則」にある通り、雑種1代は様々な個体が生まれます事は遺伝的に固定されていません。 

3) 種子によっては2〜3年で咲く場合もございますが、中には咲きにくい種子もございます。 全量の種子が思うように開花しません。 原産国では2年目で開花する品種でも、日本で霜が発生する地域では生育が遅れるため4〜5年かかる場合もあります。 

和名: ハス
英名: Sacred Lotus、White Lotus、Water Lily
学名: Nelumbo nucifera
品種: Sacred Lotus
花の色; ホワイト

原産国: ソンガド・インド
形態: ハス科ハス属、常緑多年草
消毒・殺菌: なし
種まき: 4〜8月
適正土壌pH: 6〜7
発芽適温: 20〜25℃
発芽率: 88%
耐寒温度: 0℃
耐暑温度: 30℃
草丈: 50〜100cm
栽培可能地域: 日本全国
ポット栽培: 可能
株間: 30〜100cm
連作障害: なし
栽培難度: Level 1

【栽培方法】
参考サイト:
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-735

■土壌、環境
水もちのよい粘土質の土を好みます。 荒木田土や田土、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の土に苦土石灰を混ぜあわせたものを使ってください。 水生植物専用土を使っても構いません。 直射日光が当たる場所で育ててください。

■種まき
水温が20℃近くで維持出来る場合には何月に播種しても構いません。
1) 種の凹んでいるお尻の部分を、ニッパーやヤスリで白いところが見えるまで傷つけてください。
2) 発芽するまで水に浸けてください。 水が濁ったら取り換えてください。
3) 4〜7日ほどで発芽したら、鉢に入れた土へ横向きに置き、2cmほど土を被せてください。
4) 水を入れた睡蓮鉢などの容器に鉢を沈めてください。

■定植
苗植えは、3〜4月が植え付けの適期です。 鉢植えは、7〜10号の鉢に2/3ほどまで土を入れ、新芽を上向きに置いて、土を被せてください。 そして、水を鉢の縁までたっぷりと注ぎ、日当たりがよく、暖かい場所に置いてください。 水に沈めるという栽培方法なので、地植えはしません。

■水やり
容器や鉢の水を、蒸発した分だけ継ぎ足していきます。 目的は2つあって、水温を高くするためと水中のバクテリアを増やすためです。 水を頻繁に入れ替えてしまうと、水温が下がり、かつバクテリアや有機物を分解する微生物が大量に失われ、水が腐りやすくなってしまいます。 水を交換するのは、植え替えのときだけにしましょう。

■肥料
植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料か、同量の骨粉と油かすを水でこねたものを土に混ぜ込んでおいてください。 その後は、4〜9月の間、月に1回同様のものを与えてください。

■剪定
葉っぱが水面に茂りすぎ、茎に光が当たらないと枯れてしまいます。 変色した茎や茶色くなった葉は早めに取り除き、株元に日が当たるようにしてください。

■植え替え
根をよくはるので、1〜2年に1回、3〜4月に植え替えをしてください。 鉢をひっくり返した株を取り出し、根についた土を取り除いて新しい土に植えてください。 この時、新芽や塊茎は傷つけず、乾燥しないよう素早く植え替えるのがポイントです。

■増やし方
蓮は株分けと種まきで増やすことができます。 種まきの時期や手順は、植え付け時と同様です。 10月頃採取した種を、1週間ほど陰干ししてから次の春まで保管してください。

株分けは、3〜4月に行います。 塊茎(蓮根)を掘り上げ、丁寧に水洗いしたら、先端に新芽のついたところを選んで3〜4個に切り分けましょう。 そして切り口に消毒薬を塗ってから、植え付け時と同様の手順で土に埋めます。

■冬越し
水中の蓮根が凍らない限り枯れることはありません。 水上部分が枯れても春になれば新芽が出てきます。 北海道のお寺でも自生しています。

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